Feb.24.
2003
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Der Kongress Tanzt |
2月14日の国連安全保障理事会、イラク攻撃に関する会議の中、フランスと中国がとてもかっこいい発言をした。
対イラク武力行使に消極的なフランス、ドイツをラムズフェルド米国防長官が「古くさい欧州」と呼んだことに端を発する発言なのだが、テレビで見ていて拍手してしまった。
ユーモアやエスプリやらってのは、こういう風に使うもんだなぁと。
フランスのドビルパン外相は、まず
”古い国として申し上げます”
と前置きし、戦争と占領と蛮行を体験した古い国との立場から、外交解決を訴えた。
会議では拍手は禁止されている中、各国外交官らが総立ちでの拍手をした。
そして。中国の唐家セン外相が続けた。
”中国は世界でもっとも古い国です。”
我々の祖先は平和こそが最善の選択肢と考えてきたと。武力行使に対する意思を述べた。
そして。ロシアのイワノフ外相は、こう言った。
”きょうの会合がバレンタインデーに開かれたことは象徴的だ。この日は人々が婚約し、大きな希望をつなぐ日。私たちもあやかりたいものだ”
痛快ってやつだ。そして爽快。
かっこいいなーって思った。会議は踊る。
んで、残りの常任理事国、武力行使決議とりつけたい派のイギリスとアメリカは?と言えば。
古くても「新しい米国」を支持するなんて、ストロー外相は言っちゃうし、パウエル長官なんか、たじたじでだめだめだった。
後日、18日に行われた、理事国以外の加盟国も参加、発言できる公開討論会。
16番目に発言した日本、原口幸市・国連大使が声明を読み上げる。
用意された原稿をただ読み上げる。
現在までのイラク側の査察への非協力がすでに”重大な違反”に相当している。12年に及ぶ外交努力が費やされてきた。もはやイラクに残された時間は限られていると、早期の査察打ち切りを主張する米英を支持する声明だ。
もしも、14日の常任理事会議に日本が参加していたとしたら、日本はどんな事をどう言っただろう。
会議は踊るあの席上で、日本はどう評価されただろう。
”日本は唯一の核攻撃を受けた国です。
だからこそ、大量破壊兵器には断固として意義を唱えたい。”
唯一の経験を持つ国、日本。 武力行使に対する支持、不支持、中立の意思は置いておいたとしても、言える事なんじゃないかなと。言わなければならない義務と権利のある国なのではないかと。
日本は今、軍隊を持たないと日本国憲法で定められている。戦争も放棄している。
自衛隊の存在については、議論されている状態であり、アメリカとは安保条約が結ばれている。
日本の領域に他国が不法に侵入してきた場合、また攻撃をしてきた場合など、日本は国としてどのように対処することが出来るのか。今、有事立法、憲法改正として論議されている。
そういう現状の中で、日本が唯一持っている自分たちを守る方法は外交でしかないと思う。
ペンは剣よりも強し、とジャーナリストは言った。
外交こそ、軍隊よりも武器よりも強く、重要である。そんな外交でこそあって欲しいと思う。 |
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